あなたはコミュニケーションが得意ですか?
この質問に自信満々にYES!と答えられる人は素晴らしい!しかし、コミュニケーションが苦手・難しいと感じる人は多いのではないでしょうか。
私自身、職場のコミュニケーションに苦手意識がありました。
特に上司との会話では
- 失礼のないよう話さなければいけない
- 見当違いな発言で恥をかきたくない
- 言葉遣いが合っているか心配
- 相手の気分を損ねたくない
このような考えが頭にあったので
- 上司との会話は緊張する
- 何を話していいのかわからない
- 頻繁に言葉に詰まり、会話が途切れる
- 顔色を伺い、当たり障りないことしか言えない
言いたいことが言えず、たどたどしい態度に。「上司に良く思われたい」気持ちが強すぎて一人空回り。余裕のない態度は相手に伝わり会話がシラケる。
この流れから抜け出せたのは実体験からの学びでした。
体験からの学び
日本や海外で大企業・中小企業・ブラック企業に勤務し、幅広い環境と職種を渡り歩いた経験。そこで出会った、コミュニケーションスキルが高い上司や同僚の共通点。
それは、話しやすい。
誰とでも会話を弾ませます。
なぜ話しやすいのか観察すると、相手の話を引き出すことが上手でした。つまり質問上手。そして質問する前は必ず話をよく聞いています。相手が話しやすい雰囲気を保ちながら。
国籍・年齢問わず、人は自分の関心あることを話すのが大好きです。
ポイント
言い換えれば人には語りたい願望がある。
だからこそ話を聞く姿勢が大切。
話を聞くことに重点をおくとコミュニケーションは上手くいきます。
コミュニケーションで模範解答をする必要はありません。失礼のない態度や言葉遣いを意識するのも大切ですが、それ以上に人間味ある応答をすること。
このように感じてもらえたら聞く側にとっても嬉しいですよね。
前置きが長くなりましたが、実体験から学んだ「話を聞く」テクニックについてお話します。相手のため、そして自分自身のためにもコミュニケーションスキルを高めましょう!
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コミュニケーションの心構えは「相手ファースト」
コミュニケーションの心構えは相手に気持ちよく語ってもらう。
気持ちよく話せる環境をつくるには、思いやりを持って話を聞く姿勢が大切です。相手を中心に会話をする、わかっていても知らないうちに自分の話をしているものです。
話を被せず、話を聞いてあげてください。つい自分の知っている話題だと口をはさみたくなりますが、そこはグッと堪えて、話しても控えめに。
打ち解けてから自分の話を聞いてもらえばいいので、まずは相手に気持ちよく語ってもらいましょう。
注意ポイント
相手の発言を否定しない
否定されて喜ぶ人はごく一部、多くの人は認めてもらいたい願望があります。否定せずポジティブな言葉を使いましょう。相反する意見には、「なるほど、そういう考え方もあるんですね、勉強になります」と受け入れるだけで十分。
今回は「話を聞く」がテーマなので、相手と異なる意見を述べる方法は別記事で紹介します。
コミュニケーションの基本は「聞く・話す」
コミュニケーションは「相手のことを知って、自分のことを伝える」。つまり、聞く・話すが基本になります。
コミュニケーションが苦手な人は「話す」ことに苦手意識があるのではないでしょうか。
話題をふっても相手の反応がイマイチ
⇓
会話が続かない
⇓
何を話せばいいのかわからない
⇓
沈黙や気まずい雰囲気に耐えられない
⇓
だから話すこと(コミュニケーション)が苦手
このような気持ちに。
コミュニケーションの基本は「聞く・話す」。話すことに苦手意識があるのなら、まずは聞く力を伸ばしてください。
「話を聞いて相手を知る」、聞くだけでも良好な関係を築けますよ。
日本人・外国人・年齢関係なく多くの人は自分の話が大好きです。
このような人でも、興味がある話題になるとマシンガントークに。つまり、自分なりの意見や考えがあれば、会話が得意・不得意関係なくペラペラ話せます。
そして存分に話し終えたあとのスッキリした気持ち。
上手に聞ければこのように感じてもらえます。
もちろん無言・無反応で聞いてはいけません。話す内容に応じてしっかり反応することが大切です。
相手が気持ちよく語れるよう「聞く・話す」
大切なのでもう一度お伝えします。
コミュニケーションの心構えは相手に気持ちよく語ってもらう。
気持ちよく話してもらうには、相手を知りたいという姿勢が大切になります。
話を聞くポイント
- (聞く):ペースを合わせる・相づちをする・聞き返す
- (きく):質問をする
- (話す):意見・感想を添える
これらを織り交ぜながら話を盛り上げます。
比率は「聞く8:話す2」で問題ありません。表情も大切です。仏頂面ではなく笑顔を忘れずに。
(聞く):3つのテクニックで話を聞く
話を聞く3つのテクニックを紹介します。
ポイント
- ペースを合わせる
- 相づちをする
- オウム返しで聞き返す
1.ペースを合わせる
相手の動作に合わせたリアクションを取ります。
- 早口の人には、早いテンポで返す
- ゆっくり話す人には、ゆっくりとした動作で反応
相手のリズムに合わせて気持ち良く語ってもらいましょう。
2.相づちをする
さ行で相づち
- 知らなかった
- すごい
- そうなんですか
- そうなんですね
何度か話したことがあり実績が認められる人なら、上記の相づちに「さすがですね」を加えます。
注意ポイント
①:「さすがですね」は話し手の能力を知っている前提
初対面の人に「さすがですね」なんて言われても、「一体私の何を知っているの?」と思われます。実績ある人や知名度が高い人に使っても問題ありませんが、それ以外は初対面で使わないほうが無難。
②:やりすぎ注意
何度も繰り返したりオーバーリアクションばかりだと、話し手は「大げさすぎ、ほかに言えることないの?」とシラけるかも。何事もやりすぎ注意です。
3.オウム返しで聞き返す
ちゃんと話を聞いてますアピールも兼ねて相手の言葉をオウム返し。
オウム返しだけでは会話が続かないので、次に紹介する「質問して話を掘り下げる」を参考にして会話を膨らませましょう。
(きく):質問して話を掘り下げる
質問に使えるテクニックについてお話をします。
ポイント
- YES・NOで答えられる質問からはじめる
- 自由に回答ができる質問をする
この順序で質問すると相手は語りやすくなります。
1.YES・NOで答えられる質問からはじめる
はい・いいえで答えられる質問からはじめます。
イヌを飼っていますか? → YES or NO
この料理は食べられますか? → YES or NO
※ほかにも、「A・B・Cのどれが好きですか?」のような答えが限定される質問も含まれます。
メリット:答えやすい。話すことが苦手な人でも気軽に答えられます。
デメリット:会話が広がりにくい。答えやすいかわりに返答が単調になりがちです。「はい・いいえ」の返事だけで終わることも。
ここから話を広げるために、話題を掘り下げていきます。
2.自由に回答ができる質問をする
YES・NOで答えられる質問のあとは、人によって返答が変わる質問をつなげます。
(例)相手は海外旅行好きだと知った場合
相手が知っていることや感想、トラブルを乗り越えた武勇伝などの体験談を聞き出してください。
ずっと話し続けるのは大変だと思いますか?そんなことはありません。
人の内心は
- 認めてほしい
- 共感してほしい
- すごいと思ってほしい
日本人・外国人・性別・年齢は関係なくこのような願望がある人ばかりです。
自分の興味がある話題は、豊富な知識を語れるチャンス、知っているから話したいという気持ちになります。
なのでどんどん話を掘り下げてください。
注意ポイント
①:丸投げにせず、具体的に質問をする
「趣味はなんですか?」「休日は何をして過ごすんですか?」このような漠然とした質問ばかりだと答える側は大変。具体的な質問をして話題を掘り下げていきます。
②:掘り下げすぎに注意
聞きすぎにも注意が必要。「誰と行ったんですか?」「一泊いくらのホテルに泊まったんですか?」などのプライベート情報は知る必要ありません。聞きすぎると、相手は取り調べを受けているような気分に。プライベートな話題を避ける人もいるので体験談や感想を中心に尋ねましょう。
(話す):聞いた話に感想・意見を添える
はじめにお伝えした通り、コミュニケーションの比率は「聞く8:話す2」です。
相手の話を聞いているだけではコミュニケーションは成り立ちません。自分も話す必要がありますが少しで大丈夫です。
ポイント
- 感想や意見は、感情をこめて簡潔に
- 質問された内容は聞き返す
話すテクニックについてお伝えします。
1.感想や意見は、感情をこめて簡潔に
こちらが話す内容は簡潔で問題ありませんが感情をこめて話すことは大切です。
話を聞いて
- 驚いた
- 感心した
- 感動した
- 面白かった
- 参考になった
このような感情をベースに、言葉を表現します。すると相手は語りがいを感じます。
もちろん上辺だけではなく本心から感じることが大事です。そのためには相手に興味を持つこと。自分と話してくれてありがたいなという気持ちで会話します。
重要なので何度もお伝えしますが、相手に気持ちよく語ってもらえるよう話を聞きましょう。
2.質問された内容は聞き返す
相手が質問してきたらチャンスです。なぜなら、相手は質問した内容について興味がある可能性大だから。
聞くテクニックで紹介した「オウム返し」の質問バージョンになります。答えてから同じ内容を聞き返すと会話が弾みますよ。
興味がない話題は思い浮かばないものです。つまり質問された話題は、相手にとって興味がある可能性が高いということになります。
興味や関心があると口数が多くなります。
このように感じたら、どんどん掘り下げて会話を盛り上げていきましょう。
忘れないように「聞いた」話をメモする
2回も3回も同じ質問をしてくる人、あなたの周りにいませんか?もちろん本人は悪気があるわけではなく、ただ覚えていないだけです。
悪気がなくても、何度も同じ質問をされると「なんか適当な人だな」と印象に残り、話を聞かない人のレッテルを貼られて信頼を失います。
それを防ぐため、一度聞いたことは忘れないよう簡潔にメモしておきます。
メモは大雑把な箇条書きで構いません、スマホにさっとメモする癖をつけましょう。
- 沖縄出身
- 赤ワイン好き
- 3つ上の姉いる
- 英語で日常会話できる
- 前職は旅行代理店勤務、海外メイン
- 生後半年、柴犬「リリーちゃん」を溺愛している
少し考えてみてください。もしあなたが柴犬リリーを飼っているとして、数回しか話したことがない人から
なんて聞かれると嬉しくなりませんか?
覚えてくれてるんだと感心するし、なにより溺愛する愛犬を気にかけてくれる気持ちに感動します。誰だって自分の大事にすることを、大切に扱ってもらえると嬉しく感じます。
コミュニケーションはその場限りではありません。会話の内容を覚えて相手の信頼を得ましょう。
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コミュニケーションが苦手なら「聞く」に専念する:まとめ
これまでお話した内容をざっくりまとめると
- 相手を知ろうとする姿勢を持つ
- 気持ちよく語ってもらえるように質問をする
- メモをとって同じ質問をしないよう心がける
日本人でも外国人でも、自分の好きなことや興味のあること、誇らしいことはイキイキと話します。そこを聞いてあげると、この人と話すと楽しいなと好印象を持たれます。
相づちやオウム返しを織り交ぜ、会話を忘れないようメモる。意識して続けているとコミュニケーション苦手意識が徐々に薄れていきますよ。
周りと良い関係を築ければ、どんな環境でも、どんな職場でも楽しくなります。
思いやりを持って「相手ファースト」のコミュニケーションをとりましょう。